「パン隊員のデイトレ道場」第2戦の記録です。銘柄は巴工業(6309)。今回は、最初の買いで損切りをしたあと、同じ日にもう一度入り直し、翌日まで持ち越してから分割して利確しました。
最終的な実現損益はプラスですが、この記事の中心は金額ではありません。「なぜその価格で入ったのか」「なぜ損切りしたのか」「なぜ同じ銘柄にもう一度入ったのか」「なぜ持ち越し、なぜそこで売ったのか」を、実際のチャートと約定履歴に沿って記録します。
この記事は、隊長本人の判断(ラベル付きの枠で表示)と、パン隊員がチャート画像から確認した事実、AI調査班が一次資料で確認した事実を分けて構成しています。特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
今回のトレード
| 銘柄 | 巴工業(6309) |
| 日付 | 2026年9月15日〜9月16日 |
| 取引 | 信用買い(短期トレード、翌日まで持ち越し) |
| 1回目 | 9月15日 1,976円で500株 → 損切り(平均OUT 1,962.2円) |
| 2回目 | 9月15日 1,960円で500株 → 9月16日に分割利確(平均OUT 1,985.08円) |
| 結果 | 勝ち |
| 実現損益 | +3,677円(1回目 −7,745円/2回目 +11,422円) |
実際の約定は、次の7つです。チャートの線の色ではなく、この価格で売買の位置を確認してください。
| 日付 | 売買 | 株数 | 約定価格 | |
|---|---|---|---|---|
| 1回目 | 9月15日 | 信用新規買 | 500株 | 1,976円 |
| 1回目 | 9月15日 | 返済売(損切り) | 200株 | 1,964円 |
| 1回目 | 9月15日 | 返済売(損切り) | 300株 | 1,961円 |
| 2回目 | 9月15日 | 信用新規買 | 500株 | 1,960円 |
| 2回目 | 9月16日 | 返済売(利確) | 100株 | 1,982円 |
| 2回目 | 9月16日 | 返済売(利確) | 200株 | 1,982.7円 |
| 2回目 | 9月16日 | 返済売(利確) | 200株 | 1,989円 |
デイトレ道場で扱うトレード
シリーズ名は「デイトレ道場」ですが、必ず当日中に決済するトレードだけを扱うわけではありません。当日、数日、長くても1週間程度を想定した短期トレードを記録します。今回の翌日への持ち越しも、この範囲に入ります。
今回使った時間足と、チャートの見方
この記事では、隊長がTradingViewで保存した4枚のチャートを使います。
| チャート | この記事で見ること |
|---|---|
| 月足 | 長期の大きな流れ |
| 1時間足 | 当日の流れ・勢い・売られすぎかどうか |
| 5分足(1回目) | 1回目のエントリーと損切り |
| 5分足(2回目) | 2回目のエントリー、その後の反発、翌日の利確 |
| チャート上の水平線 | 意味 |
|---|---|
| 1,976円 | 1回目のIN |
| 1,961円 | 1回目の損切り(2つの約定のうち300株の価格) |
| 1,960円 | 2回目のIN |
| 1,989円 | 2回目の利確(3つの約定のうち200株の価格) |
| 1,934円(黄色) | 隊長がチャート上で支持線として見ていた価格 |
| 2本の縦線 | 2本の間が、今回トレードした期間 |
チャートは2026年10月3日に作成したため、右側にはトレード後の値動きも写っています。
月足:長期では欲しい企業。でも、今すぐ現物で買う価格ではなかった

隊長本人の判断
「巴工業は以前から、現物でも買いたいと思って様子を見ていた銘柄の一つ。」
「長期では上昇すると考えている。だから巴工業を短期売買するとしても、基本的に「買い」からしか入る予定はない。」


パン隊員の確認
「月足には、右上がりの緑の平行線が2本引かれているよ。株価は2023年ごろから大きく上がって、2026年には上の緑の線の近くまで届いた。25か月移動平均線(約1,648円)は右上がりで、株価より下。水平線は1,934円・1,879円・1,651円・1,215円にあるね。MACD(169)はシグナル(171)をわずかに下回り、RSI(14)は58.61。いちばん右の10月のローソク足は、トレードより後のものだよ。」
🔥 隊長の本音
「ただ今回の価格帯は、「現物株として本格的に買いたい」と思う水準にはまだ来ていなかった。だから今回は、現物投資ではなく短期トレードとして触った。」
「長期では欲しい企業」であることと、「今すぐ現物で本格的に買いたい価格」であることは、隊長の中では別の話です。今回は前者の見方を持ちながら、価格がまだ後者の水準ではなかったため、短期トレードとして売買しました。
1回目:1,976円で入った理由
隊長本人の判断
「5分足を見ると、1,970円台で反発し始めた。さらにRSIとMACDにも反発の兆候が見えた。」
「そこで1,976円で500株を買いエントリーした。損切りは1,965円付近に設定した。」


パン隊員の確認
「9月15日の5分足を見るよ。取引開始直後は1,960円前後から1,995円付近まで大きく動いて、そのあと昼すぎまでは1,975〜1,985円あたりで推移している。1,976円の線は、この横ばいの価格帯の中にあるね。画像からは、隊長が何時に買ったのかは分からないよ。」
AI調査班:チャートの「E」のマークは決算発表を示すもので、巴工業は前日の9月14日に2026年10月期第3四半期決算短信を公表しています。
1回目の損切り:注文価格と約定価格は違った
隊長本人の判断
「しかし約1時間後に再び大きく下落して、設定していた自動の損切り注文が発動した。」
隊長本人の記憶では、損切り注文は1,965円付近に置いていました。ただ、実際の約定は1つの価格ではなく、1,964円と1,961円の2つに分かれています。
| 返済売り | 約定価格 | 返済損益 |
|---|---|---|
| 200株 | 1,964円 | −2,738円 |
| 300株 | 1,961円 | −5,007円 |
| 1回目の合計(500株) | 平均 1,962.2円 | −7,745円 |

ペン隊員の疑問・解説
「損切りの注文を1,965円付近に置いていたのに、どうして1,964円や1,961円で売れたの?」
価格が下がったときに自動で成行の決済を出す注文は、発動したあと、そのとき市場で買い手がいる価格で約定します。株価が速く動いている場面では、注文で決めた価格ちょうどではなく、それより不利な価格で約定することがあります。
パン隊員の確認
「5分足では、9月15日の昼すぎから株価が下がり始めて、1,976円と1,961円の線を続けて下に抜けているよ。下落は1,934円付近まで続いたね。」
損切りは「失敗」ではなく、入る前に決めていたルールどおりの決済です。隊長は、損切りを想定したうえで1回目のトレードに入っていました。
なぜ同じ銘柄にもう一度入ったのか
第2戦でいちばん大事な部分です。1回目の損切りのあと、隊長は同じ日に、同じ巴工業をもう一度買いました。

🔥 隊長の本音
「「損した7,745円を取り返したい」という気持ちで再エントリーしたわけではない。損切りポイントは最初から決めていたので、損切りそのものは想定していたリスク管理の範囲だった。」
隊長本人の判断
「損切りしたあと、もう一度チャートと企業を見直した。」
「1時間足では、明らかに売られすぎのサインが見えていた。」
「長期では上昇すると考えていたし、企業自体を悪いとは考えていなかった。」
「当時の株価水準では配当利回りが3.5%前後あり、この辺りでは買い手も現れるのではないかと考えた。」
ここで挙げているのは、2回目に入った時点の理由です。翌日まで持ち越すかどうかは、この時点ではまだ決めていませんでした(持ち越しの判断は、後の「なぜ翌日まで持ち越したのか」で記録します)。


パン隊員の確認
「1時間足では、9月15日に株価が前日までの2,000円前後から下がって始まり、1,934円付近まで下げているよ。RSI(14)はこの日に下の点線(30)を下回った。MACDもマイナス圏で下がっている。株価は25本・200本の移動平均線のどちらよりも下にあったね。9月16日には株価が1,990円前後まで戻って、MACDもゼロの近くまで上がっている。」
AI調査班:当時の配当予想と配当利回り
- 巴工業は、トレード前日の2026年9月14日に公表した第3四半期決算短信で、2026年10月期の年間配当予想を1株76円(中間36円・期末40円)としていました(直近の予想からの修正なし)
- この予想で計算すると、配当利回りは1,976円で約3.8%、1,960円で約3.9%です(資産防衛隊の計算)
- 隊長本人の当時の認識は「3.5%前後」でした。会社予想から計算した数字は、それよりやや高い水準です
- 巴工業は2025年5月1日に1株を3株に分割しています。今回の売買(2026年9月)は分割の後で、約定価格に分割の影響はありません
出典:巴工業「2026年10月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年9月14日)。配当予想は将来の配当を保証するものではありません。
「取り返すためのナンピン」とは違う手順
今回の判断は、次の順番で進んでいます。
- 1回目のエントリー(1,976円)
- 事前に決めていた損切りで決済し、ポジションをいったんゼロにする
- 1時間足・長期の見方・企業・価格帯を、改めて確認する
- 1回目とは別の根拠で、2回目のエントリー(1,960円)
- 2回目にも損切りライン(1,920円)を設定する
- 午後、株価が実際に反発する
- 反発を確認してから、翌日まで持ち越すことを決める
- 翌日(9月16日)に分割して利確
含み損を抱えたまま「平均の買値を下げて取り返す」ために買い増すナンピンとは、手順が違います。ただし、これは「損切りしたら再エントリーするべき」という意味ではありません。今回の隊長の判断の過程を記録したものです。
2回目:1,960円で再エントリー

隊長本人の判断
「そこで1,960円で500株を再エントリーした。2回目の損切りラインは1,920円。チャート上で強い支持線として見ていた黄色ラインより少し下に設定した。」
「ここで1,920円まで下落して自動損切りになったら、この日の短期トレードは終了すると決めていた。」
| 2回目のIN | 1,960円・500株 |
| 損切りライン | 1,920円 |
| 支持線として見ていた黄色ライン | 1,934円 |
| 1,920円で損切りになった場合 | この日の短期トレードは終了 |


パン隊員の確認
「9月15日の5分足で、株価が1,960円の線を通ったのは、午後の下落の途中だよ。そのあと株価は1,934円付近まで下がって、黄色の1,934円の線の近くで止まり、1,950円台まで戻して取引を終えている。損切りラインの1,920円までは下がっていないね。」
なぜ翌日まで持ち越したのか
隊長本人の判断
「1,960円で再エントリーした時点では、「翌日まで必ず持ち越す」と決めていたわけではない。」
「2回目のエントリーのあと、午後に反発を確認した。その後も株価が上昇したので、その日のうちに決済せず、翌日まで持ち越すことにした。」
「午後から実際に反発したのを見て、底を確認した投資家が、翌日も買いに来る可能性があるかもしれないと考えた。」
当日中に決済せず持ち越すと、翌朝の株価が前日の終値から大きく離れて始まることもあります。持ち越しには、当日中に決済するトレードとは別のリスクがあります。
9月16日:分割して利確

隊長本人の判断
「翌日は想定どおり、株価は上昇してスタートした。午前中はすぐに売らず、様子を見た。」
「午後さらに上昇した。5分足を確認して、短期的には一度天井に近いのではないかと判断した。そこで分割して利確した。」
| 返済売り | 約定価格 | 返済損益 |
|---|---|---|
| 100株 | 1,982円 | +1,964円 |
| 200株 | 1,982.7円 | +4,070円 |
| 200株 | 1,989円 | +5,388円 |
| 2回目の合計(500株) | 平均 1,985.08円 | +11,422円 |
パン隊員の確認
「9月16日の5分足では、株価は1,970円前後で始まり、昼にかけて1,985〜1,990円あたりまで上がっている。午後はこの価格帯で推移していて、1,989円の線はこの日の高いところの近くにあるね。2本目の縦線(9月16日の取引終了)より右では株価が2,000円を超えているけど、これは決済した後の値動きだよ。」
第2戦の結果
| 内訳 | 返済損益 |
|---|---|
| 1回目(1,976円で500株 → 損切り) | −2,738円/−5,007円(小計 −7,745円) |
| 2回目(1,960円で500株 → 翌日に利確) | +1,964円/+4,070円/+5,388円(小計 +11,422円) |
| 合計(第2戦の実現損益) | +3,677円 |
1回目の損切りで建玉はいったんゼロになっていますが、同じ巴工業について、同じ相場の流れの中で続けて行った一連の短期トレードのため、「第2戦|巴工業(6309)」の中に1回目と2回目の売買があるものとして記録しています。
第2戦の最終損益は、1回目の−7,745円と2回目の+11,422円を合わせた+3,677円です。合計がプラスのため「勝ち」として記録しますが、1回目の損切りの損失も含めた結果です。
約定価格の差×株数で単純に計算した金額と、実現損益の金額は一致しません。この記事では、楽天証券の約定履歴に表示された返済損益を正式な数字として使っています。
隊長本人の反省

🔥 隊長の本音
「最初のエントリーが早すぎた。」
「再エントリーした1,960円も、最初に損切りした価格帯と近すぎた。」
「結果論ではあるけれど、もう少し我慢して、1,930円台まで引きつけて入れればベストだった。」
これは、トレードが終わったあとの振り返りです。1,930円台で入っていれば必ず結果が良くなった、という意味ではありません。
パン隊員の客観チェック
利益が出たことと、それぞれの判断が良かったかどうかは、別の問題です。パン隊員が、チャートと記録から確認できる範囲で整理しました。
良かった点
- 1回目も2回目も、入る前に損切りの位置を決めていた
- 1回目は、決めていた損切りが実際に発動して、損失がそこで止まった
- ポジションをいったんゼロにしてから、別の根拠で判断し直していた
- 2回目は「1,920円で損切りになったら、この日は終了」と、やめる条件まで決めていた
- 決済を3回に分けていた
判断材料として弱かった部分
- 1回目のINから損切り注文までの幅は約11円で、この日の5分足の値動き(朝は1,960円前後〜1,995円付近)と比べると狭かった
- 9月15日の1時間足では、株価は25本・200本の移動平均線のどちらよりも下にあった
- 2回目の1,960円は、1回目の損切りの約定(1,961円)とほぼ同じ価格帯だった
結果論になっている可能性
今回は、9月15日の午後に株価が1,934円付近で下げ止まり、翌日に1,990円前後まで戻したことで、2回目に利益が出ました。下げ止まらずに1,920円を下回っていれば、2回目も損切りになり、第2戦はマイナスで終わっていました。利益が出たことだけで、判断が正しかったとは言えません。
リスクと改善できる部分
- 信用取引では、相場の動きによっては差し入れた保証金以上の損失が出る可能性があります
- 持ち越しをすると、翌朝の株価が前日の終値から大きく離れて始まるリスクがあります
- 自動の損切り注文は、急な値動きでは注文した価格より不利な価格で約定することがあります
第2戦で学んだこと
| 1回目に入った理由 | 5分足で1,970円台から反発し始め、RSI・MACDにも反発の兆候が見えた(隊長本人の判断) |
| 1回目の決済 | 1,965円付近の損切り注文が発動し、1,964円・1,961円で約定(−7,745円) |
| 2回目に入った理由 | 1時間足の売られすぎ、長期の見方、企業、配当利回り(隊長本人の判断) |
| 持ち越した理由 | 午後に反発を確認し、翌日も買いが入るかもしれないと考えた(隊長本人の判断) |
| 2回目の決済 | 5分足で短期的に天井に近いと判断し、3回に分けて利確(+11,422円) |
| 結果 | 勝ち +3,677円(1回目の損切り −7,745円を含む) |
| 隊長本人の反省 | 最初のエントリーが早すぎた/再エントリーの1,960円も損切りした価格帯と近すぎた/結果論では1,930円台まで待てればベストだった |
| 変わらなかったこと | 1回目も2回目も、入る前に損切りの位置を決めていた |
次の戦に持ち越すポイント(パン隊員の整理)
- 損切りの位置は、その時間足の値動きの幅も見て決める
- 損切りした直後に入り直すときは、価格が十分に動いたかを確認する
- 持ち越す前に、翌朝のリスクと損切りラインを確認しておく
損切りから始まったトレードでも、ルールを決めて判断し直せば、記録して学べることがあります。デイトレ道場では、勝ちも負けもそのまま記録して、次のトレードに活かしていきます。
注意事項
- この記事は、隊長個人の実際のトレード記録です。特定の銘柄の売買を推奨するものではありません
- チャートは将来の値動きを保証するものではありません。同じ形・同じ判断で、同じ結果になるとは限りません
- 信用取引は、差し入れた保証金を上回る損失が生じる可能性がある取引です
- 投資に関する最終判断は、ご自身の責任で行ってください。詳しくは免責事項をご確認ください
前回の第1戦では、SREホールディングス(2980)を当日中に売買し、初めての信用取引で起きた注文の操作ミスも記録しています。


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