ペン隊員教室のLESSON 02では、PERと並んでよく見る「PBR」を取り上げます。今日のテーマは、PBRという数字を見たときに、何を意味していて、どう企業分析につなげるのかです。

🚒 隊長
ペン隊員、PERはもう覚えたな。じゃあPBRは?

🐧 ペン隊員
もちろんです!
……えーっと、PERの親戚です!

🚒 隊長
間違ってはいないけど、それじゃ何も分からないな(笑)

🐧 ペン隊員
PBRも株価が安いか高いかを見る数字ですよね?

🚒 隊長
そう。ただしPERとは見ているものが違う。
今日はまた“ラーメン防衛軒”で考えてみよう。
ラーメン防衛軒でPBRを考えてみよう
LESSON 01で学んだPERは、利益に対して株価が何倍かを見る数字でした。PBRは、会社が持っている純資産に対して株価が何倍かを見る数字です。

🚒 隊長
ラーメン防衛軒が持っている財産を全部合わせると、1億円分あるとしよう。そのお店を、1億円で買えるとする。

🐧 ペン隊員
財産と同じ値段で買えるってことですね。
1億円 ÷ 1億円 = 1倍
お店の価格 ÷ お店の純資産

この「財産」が、会社でいう純資産です。純資産は現金だけではありません。お店や土地、厨房の設備なども含めた会社の資産から、借入金などの負債を差し引いたものです。
PERとPBRの違い
- PER:利益に対して、株価が何倍かを見る
- PBR:会社が持っている純資産に対して、株価が何倍かを見る
株ではどう計算する?

🚒 隊長
今度はラーメン屋から、実際の株に戻してみよう。

🐧 ペン隊員
株の場合も、1株あたりで考えるんですよね?
PBR = 株価 ÷ BPS(1株あたり純資産)
たとえば、株価が1,000円で、BPS(1株あたり純資産)が1,000円の会社なら、1,000円 ÷ 1,000円 = PBR1倍です。

BPSとは、会社の純資産を1株あたりにした数字です。BPSそのものは、別のLESSONで詳しく取り上げる予定です。
PBR1倍ってどういうこと?

🐧 ペン隊員
つまりPBR1倍なら、その会社が持っている純資産と株価が同じくらいの評価ってことですね!

🚒 隊長
そう。ただし、ここからが大事だ。
PBRが1倍より低いということは、株価が、会社の持っている純資産より低く評価されているということです。では、PBRが1倍を下回っている会社は、お買い得なのでしょうか。
PBR1倍割れならお買い得?

🐧 ペン隊員
じゃあPBR0.5倍なら半額ですよね!?
めちゃくちゃお得じゃないですか!

🚒 隊長
数字だけを見るとそう見える。
でも、“なぜ半額なのか”を考えないといけない。
同じラーメン防衛軒でも、2つのお店を比べてみましょう。どちらも純資産は1億円ですが、A店は1億円(PBR1倍)、B店は5,000万円(PBR0.5倍)で評価されています。

A店は設備が新しく、お客さんが多く、利益が安定していて、今後の成長も期待できます。一方のB店は、設備が古く、お客さんが減っていて、利益がほとんど出ておらず、今後の成長も見込みにくいお店です。
B店が安く評価されているのは、こうした事情を市場が見ているからかもしれません。
今回いちばん大事なこと
低PBRには、“安い理由”があるかもしれない。
注意
PBRが1倍を下回っているという理由だけで、「割安」「買い」と判断することはできません。なぜ低く評価されているのかを、必ず確認します。
逆にPBRが高い会社はダメ?
反対に、純資産が1億円のお店が、市場から3億円で評価されているとします。この場合はPBR3倍で、数字だけなら高く見えます。
でも、そのお店に強いブランド力があり、たくさん利益を生み出していて、これからの成長も期待されているとしたらどうでしょう。持っている資産を効率よく利益につなげられるお店なら、市場は純資産以上の価値を認めているのかもしれません。

🐧 ペン隊員
低ければ正義、高ければダメってわけじゃないんですね。

🚒 隊長
その通り。
資産をどれだけ上手に利益につなげているかは、今後のLESSONで見ていく「ROE」とも関係してくる。
じゃあPBRはどう使う?
PBRを見るときは、いくつかのポイントを組み合わせて考えます。まずは図で全体を見てみましょう。

そのうえで、最低限次の3つを確かめます。
① 同業他社と比較する
同じ業界の会社なのにPBRが違うなら、なぜ評価が違うのかを見ます。
② その会社自身の過去と比較する
以前よりPBRが大きく下がっているなら、単純に割安になったのか、それとも評価が下がる理由が起きたのかを考えます。
③ 利益を生み出す力を見る
純資産をたくさん持っているかだけではなく、その資産を使って利益を生み出せているかを見ます。
ここがポイント
「何倍か」だけを見るのではなく、「なぜこのPBRなのか」を考える。
隊長はPBRをどう使う?

🐧 ペン隊員
隊長のスクリーニングでもPBRは使ってますよね?

🚒 隊長
もちろん。
ただ、PBRだけで企業を選ぶことはない。
資産防衛隊の隊長スクリーニングでは、業績・財務・株主還元など複数の観点から企業をスクリーニングし、さらに分析した企業を紹介しています。PBRはその観点の一つですが、PBRだけで企業を選ぶことはありません。
PER・ROE・ROA、利益の成長、財務、キャッシュフロー、そして事業の中身まで合わせて、企業を見ていきます。
隊長の考え方
数字で候補を絞り、最後は企業を見る。
実際の分析は「隊長スクリーニング」や「企業を分析する」で見ることができます。
ペン隊員まとめ

🐧 ペン隊員
今日分かったことをまとめます!
📝 今日分かったこと
- PBR=株価÷BPS
- BPSは1株あたり純資産
- PBR1倍は、株価とBPSが同じ水準
- PBR1倍割れだから、必ず割安とは限らない
- 低PBRには、理由がある場合がある
- 高PBRだから、必ず割高とも限らない
- 同業他社と比較する
- その会社自身の過去のPBRとも比較する
- 資産から利益を生み出す力も見る
- PBRだけで投資判断をしない

🐧 ペン隊員
PBRが低い!買い!じゃなくて、
“なんでこの会社はこのPBRなんだろう?”
って考えるんですね!

🚒 隊長
その通り。
数字は答えじゃない。企業を見るための入口だ。
企業を見る力が、未来の資産を守る。
この記事は投資の基礎知識を学ぶためのもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。PBRなどの指標は将来の株価を保証するものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任で行ってください。詳しくは免責事項をご確認ください。


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