ペン隊員教室のLESSON 01では、企業分析でよく見る「PER」を取り上げます。今日のテーマは、PERを暗記するのではなく、意味を理解することです。

🚒 隊長
ペン隊員、PERって知ってる?

🐧 ペン隊員
もちろん知ってますよ!
胸骨を絶え間なく押すことですよね!

🚒 隊長
それはCPR!笑

🐧 ペン隊員
あれ……PERでしたっけ?
よく見るんですけど、10倍とか20倍とか言われても正直よく分かりません……。

🚒 隊長
よし。じゃあ今日はPERを勉強しよう。
いきなり計算式を覚えるんじゃなくて、まずはラーメン屋を丸ごと買うと考えてみようか。
ラーメン屋を丸ごと買うと考えてみよう

🚒 隊長
このラーメン屋を、お店ごと1億円で買えるとしよう。お店は1年間で1,000万円の利益を出している。

🐧 ペン隊員
1億円……。高いのか安いのか、よく分かりません。
お店の値段が、1年間の利益の何年分にあたるかを計算してみます。
1億円 ÷ 1,000万円 = 10倍


🚒 隊長
つまり、この店には1年間の利益の10倍の値段が付いている。

🐧 ペン隊員
なるほど!
これがPER10倍の感覚なんですね!
PERとは
PER(株価収益率)とは、株価が1株あたり利益の何倍まで買われているかを見る指標です。ラーメン屋の例の「お店の値段」が株価、「1年間の利益」が1株あたり利益にあたります。
実際の株ではどう計算する?

🐧 ペン隊員
株の場合は、お店の値段や利益をどう考えるんですか?

🚒 隊長
株は会社を細かく分けたものだから、1株あたりで考えるんだ。
PER = 株価 ÷ EPS(1株あたり利益)
たとえば、株価が1,000円で、EPS(1株あたり利益)が100円の会社なら、1,000円 ÷ 100円 = PER10倍です。

EPSとは、会社が稼いだ利益を1株あたりにした数字です。EPSそのものは、今後のペン隊員教室で詳しく取り上げる予定です。
PER10倍なら、10年で元が取れる?

🐧 ペン隊員
隊長!
じゃあPER10倍なら10年持っていれば元が取れるんですね!

🚒 隊長
そう考えたくなるけど、そこは注意だ。
今と同じ利益がずっと続くと仮定すれば、「株価が、今の年間利益の10年分に相当する」という見方はできます。
注意
ただし、PER10倍=10年で投資したお金が返ってくる、という意味ではありません。
- 企業の利益は毎年変わります(増えることも、減ることもあります)
- 利益がすべて配当として株主に支払われるわけではありません
- 株価そのものも、毎日変動します

🐧 ペン隊員
あくまで「今の利益で計算すると10年分」ということなんですね。
PERが低ければ買い?

🐧 ペン隊員
だったらPERが低い会社を探せばいいんですね!

🚒 隊長
そう簡単だったら、みんな苦労しないぞ。
1年間の利益が同じラーメン屋を、3つ比べてみよう。
3店とも、1年間の利益は同じ1,000万円です。違うのはお店の値段で、PERはA店が10倍、B店が5倍、C店が20倍です。

数字だけを見ると、PER5倍のB店がいちばん割安に見えます。でも、もしB店のお客さんが減っていて、人気の店主が退職予定で、来年の利益が500万円まで落ちるかもしれないとしたらどうでしょう。利益が半分になれば、今の5,000万円という値段は、来年の利益の10倍になります。
反対に、PER20倍のC店は、毎年利益が伸びていて、新しいお店を増やし、全国展開も期待されているのかもしれません。
ここがポイント
- 低PERには、低い理由があるかもしれない
- 高PERには、高く評価される理由があるかもしれない
PERには「期待」も入っている
株価は、会社の「今の利益」だけで決まるわけではありません。「これから利益をどれくらい増やせそうか」という市場の期待も反映されます。
成長が期待されている会社は、今の利益に比べて株価が高くなりやすく、PERも高くなりがちです。反対に、利益が減りそうだと思われている会社は、PERが低くなりやすくなります。
ここがポイント
- 低PER = 必ず割安、ではない
- 高PER = 必ず割高、でもない

🐧 ペン隊員
PERには、みんなの「これから」への期待も入っているんですね。
PERを実際にどう使う?

🐧 ペン隊員
じゃあ結局、PER何倍なら買っていいんですか?

🚒 隊長
PERだけを見て「○倍なら買い」とは決められない。
大切なのは比較することだ。
PERを見るときは、次の3つの比べ方をします。

① 同業他社と比較する
業種によって、PERの水準は異なります。まったく違う業種の会社を、PERだけで単純に比べないようにしましょう。
② その会社自身の過去のPERと比較する
その会社が、これまでどのくらいのPERで評価されてきたかを見ます。いつもより高いのか低いのかが分かると、「なぜだろう?」と考えるきっかけになります。
③ 今後の利益を見る
今のPERだけではなく、これから利益が伸びるのか、減りそうなのかを考えます。
隊長はPERをどう使っている?

🐧 ペン隊員
隊長のスクリーニングでも、PERを見ているんですよね?

🚒 隊長
見ている。
ただし、PERが低いから買うわけじゃない。
資産防衛隊の隊長スクリーニングでは、業績・財務・株主還元など複数の観点から企業をスクリーニングし、さらに分析した企業を紹介しています。PERはその入口の一つですが、PERだけで企業を選ぶことはありません。
PBR・ROE・ROA、利益の成長、財務、キャッシュフロー、そして事業の中身まで確認してから、企業を見ていきます。
隊長の結論
PERは答えではなく、企業を見るための入口。
実際の分析は「隊長スクリーニング」や「企業を分析する」で見ることができます。
ペン隊員まとめ

🐧 ペン隊員
今日分かったことをまとめます!
📝 今日分かったこと
- PERは、株価が利益の何倍まで買われているかを見る数字
- PER=株価÷EPS
- 低PERだから、必ず割安とは限らない
- 高PERだから、必ず割高とも限らない
- 成長への期待によって、PERは変わる
- 同業他社と比較する
- その会社の過去のPERと比較する
- 今後の利益を見る
- PERだけで投資判断をしない

🐧 ペン隊員
PERを見るときは、
「何倍?」だけじゃなくて、
「なんでこの会社はこのPERなんだろう?」
って考えればいいんですね!

🚒 隊長
その通り。
そこから企業分析が始まる。
企業を見る力が、未来の資産を守る。
この記事は投資の基礎知識を学ぶためのもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。PERなどの指標は将来の株価を保証するものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任で行ってください。詳しくは免責事項をご確認ください。


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